幻肢
私の友人から聞いた話。彼は隻腕で若い頃に酷い病で片腕を失ったということであった。彼によると腕を失って間もない時分は、頭では隻腕であることを認識していても、体がまだその事実に馴れていない状態ということで、ぼうと呆けている時など、思わずない筈の方の腕で頭を掻いたり、傍に置いてある蜜柑や菓子の類を掴んだりして吃驚することが度々あったそうだ。
2000/11/06 Mon (No.019)

 

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